孤独と孤立
先日出版された『こどものアディクション~親子共依存』にて、私は回復の途上で「孤独になった」ことを語らせていただきました。
本日はその延長として、「孤独」と「孤立」の違いについてお伝えしたいと思います。
孤独と孤立――言葉は似ていますが、その意味合いは大きく異なります。
孤独とは、自分自身と深く向き合い、内面を育てるための大切な時間。
一方で孤立とは、他者とのつながりを自ら断ち切り、心まで閉ざしてしまう状態です。
依存症回復の学びの中で、私は何度も耳にした言葉があります。
「依存(アディクション)の反対は孤独ではなく、コネクションである」。
人は孤独の中にあっても、自助グループや支援を通じて健やかに回復することができます。
けれど、孤立してしまうと依存はさらに深まります。
依存とはアルコールやギャンブルだけに限らず、買い物や人間関係にのめり込むことも含まれます。
その背景には「心の孤立」があるのです。
心の痛み止めとしての承認欲求
承認欲求もまた、依存的な行動と似ています。
「すごいと言われたい」
「私がいなければだめだと思われたい」
「自分の空洞を、他人の言葉で埋めたい」
これらはかつて安心を得られなかった人が、生き抜くために身につけた術かもしれません。
しかし大人になっても繰り返してしまうと、周囲を疲れさせ、やがて孤立を招くのです。
ここで思い出すのが、私の先生の言葉です。
「自分が持ってないものを人に与えることはできない」
「他人の問題に首を突っ込むことは、自分の問題をまき散らすこと」
この言葉は、心の悩みに寄り添う自分にとって、大きな指針となりました。
人はときに肩書きやディプロマを盾に「自分にはアドバイスできる資格がある」と思い込んでしまいます。
しかし、内側が未解決のままであれば、与えられるものは限られています。
むしろ、自分の問題を他人に投影し、人間関係を壊してしまう危険さえあるのです。
成熟した人はむやみにアドバイスをしない
成熟した人ほど、むやみに人へアドバイスを与えることはしません。
じっと見守り、相手が気づくまで待つことができます。
そして、必要なときに必要な言葉を差し出すことができるのです。
その言葉は重みを持ち、受け取った人の心に一生残る「真の気づき」となります。
孤独と孤立の本質
孤独は成長を促す時間。
孤立は関係を断ち切る行為。
孤独は人を成熟へと導きますが、孤立は人を依存へと追いやります。
だからこそ大切なのはコネクション――健やかな人とのつながりです。
孤独を恐れる必要はありません。
むしろ孤独を受け入れ、自分と向き合うことで、はじめて他者と結びつく力を得ることができます。
孤立に逃げ込む人は、結局「奪う関わり」をしてしまいます。
孤独を知る人は、「与える関わり」ができます。
その違いが、人間関係の未来を決めていきます。
孤独を恐れず、孤立を選ばず。
自分にまだ持っていないものを人に与えようとするのではなく、まず自分を満たすことから始めてください。
そこにこそ、コネクションと回復の道があります。
私自身もまた、孤独の中で学びを深め、自己と向き合いながら、適切なサポートを届けられる人間として育っていきたいと願っています。
画像はAIで作成した私のオリジナルです。著作権は私にございます。
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