〜親子共依存からの回復の道のり〜
このたび、依存症・アディクションに関する専門教材を手がける 株式会社アローウィン より発売されたDVD教材
『子どものアディクション ~共依存親子~』 の中で、私の体験が紹介されることとなりました。
共依存、アダルトチャイルド支援の分野で長年第一線を歩んでこられた 水澤都加佐先生 とともに、私自身の「親子共依存」からの回復の道のりについてお話ししています。
この収録に至るまでの歩みを、ここに少し丁寧に綴りたいと思います。
私はかつて、常に誰かと自分を比べ、自分の存在価値を確かめるように生きてきました。
他人の期待に応えることが、自分がここにいてよい理由だと信じていたのです。
けれども、その生き方は、心を削り、自分を見失っていく道でした。
「なぜ私はこんなにも苦しいのか」——。
そう問い続けるなかで出会ったのが、共依存やアダルトチャイルドという概念でした。
しかし、それを知るだけでは、何も変わりませんでした。
そこから本当の回復を歩み始めるには、正しい知識と信頼できる支援者とのつながり、
そして長期にわたる継続的な学びと実践が必要でした。
回復とは、「気持ちを切り替えること」でも、「前向きになること」だけではありません。
自分の中にある痛みや癖、影を、正直に見つめ、そして、それらとどう付き合っていくかを学び、日常の中で訓練し続けるプロセスです。
回復は終わりはなく、自分の課題に取り組み続けることが「回復」でもあります。
人は、ひとりでは変われません。
進んでは戻り、迷っては学び直しながら、支えやフィードバックを受け、
少しずつ自分の本質と繋がっていくものなのです。
私にとって水澤都加佐先生との出会いは、まさにその起点でした。
先生が語る言葉は、自分の人生の深部に触れ、私の目を開かせてくれました。
そこから私は、カウンセリングや学びを重ね、今もなお、自分自身の理解と対話を深め続けています。
今回のDVD収録で語ったことは、単なる思い出話ではありません。
「人は、どんな出発点にいても、回復できる」
そのことを、自分の体験を持ってお伝えしたい、と思いました。
実を言えば、こうした内容を公に語ることには、長年、強い抵抗がありました。
両親が健在だった頃は特に、親にも親なりの考えや限界があったことを理解していたからこそ、感情に任せてそのことを世間に発信することは控えていました。
それは、「境界線を守る」という大切な自分自身のテーマでもありました。
両親が亡くなった今も、なお軽々しく語る気持ちはありません。
けれども、私の中で両親との関係に静かな和解が生まれ、
そのうえで、「これはもう私自身の人生として語っていいのだ」と心から思えるようになりました。
だからこそ、今回のDVD収録は、特別な出来事でした。
そしてこの収録に辿りつけたのは、私に関わってくれたすべての人たちの支えがあったからこそです。
決して、ひとりで到達できたものではありません。
📀 『子どものアディクション ~共依存親子~』
制作:株式会社アローウィン
定価:33,000円(税込)
アローウィン社は、医療・福祉・教育・心理などの専門領域で、
**「必要とする人に必要な情報を確実に届けること」**を理念とし、
専門性に長けたスタッフが本質的な映像教材の制作に取り組んでいます。
そんな会社の作品の中に、私の声を取り上げていただけたことは、
私が歩んできた回復の道が本物であるという、ひとつの確かな証にも感じられました。
私のこの経験が、かつての私のように悩み、
苦しんでいる方の支えとなることを願っています。
そしてこれからも、人の痛みに誠実に寄り添う支援者として、歩み続けていきたいと思っています。
家族問題カウンセラーリコラ
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