グリーフ(GRIF)~深い悲しみ~

グリーフとは

有形無形にかかわらず

喪失によっておこる

深い悲しみと辛い状態のことを言います。

大切な人が旅立つ。

離婚によって家族のかたちが変わる。

これらもグリーフが伴う場合がほとんどです。

この深い悲しみには

回復していくプロセスがございます。

喪失に伴うショックに始まり

周囲を責めたり自分を責める「怒り」になったり

孤独感や恐れを抱いたりしながら

やがて

「人生そのものが終わったわけではない」

という認識が生まれ

自分が失ったものの重要性を認識しながら

周囲の人たちの関係を再認識して

大切にしていこうという前向きな気持ちに変化していく。

人によって

それぞれの段階にどのくらい留まるのか?

順番にステップを経験するだけでなく

行ったり来たりを繰り返して

悲しみから回復していきます。

しかし

多くの人は

悲しみからの回復について

あまり多くを教わっていません。

ですから

結果として

悲しい状態になっても

「周囲に気を遣わせたくない」

とか

「この程度のことで悲しんでいられない」

などと自分を誤魔化しながら

悲しい感情に蓋をしてしまいます。

この抑圧は

非常に強いエネルギーを持っています。

よく「時間が解決する」などと

言いますが

実は

時間は解決しません。

思い出してみて下さい。

20年前

30年前

悲しい出来事があった時を思うと

その時のご自分に戻られてしまうことは

あるのではないでしょうか?

この抑圧した悲しみは

別の感情に生まれ変わります。

それが

「怒り」です。

そして

昨今、「怒り」を抱えている人が

とても多いようにも感じています。

悲しみを怒りに変えて生きると

やがて

何かにのめりこんで生きることを選びます。

またはうつになるケースもある。

のめり込みとは

買い物であったり

ギャンブルであったり

人間関係であったり

仕事にのめり込む場合もあります。

依存症もうつも

ご本人も周囲も

とてもしんどい状態です。

ですから

日常から

悲しみに蓋をすることなく

蓋をさせない心がけが大切です。

そのためにも

情緒的な寄り添いが必要になってまいります。

私たちは

肯定的な事柄については

とても上手に寄り添うことが出来ます。

学校に合格したり

結婚が決まったり

ということには比較的スムーズに

お祝いの言葉を伝えることが出来ます。

ところが

不合格であったり

離婚となると

ともすれば

さらに相手を傷つけてしまいかねません。

「その学校はあなたに向いてないからちょうど良かったのよ」

とか

「あんな人は別れて正解よ」

などは

本人が過去に選んだ対象を否定することになり

結果的に

その人を追い詰めてしまいかねません。

そのようなことよりも

まず最初は

ただただ

悲しかったね

辛かったね

その寄り添いが一番に必要なのだと思います。

人はそれぞれが

深い哀しみから

回復する力を秘めていると思います。

そして私はその力を信じています。

焦ることなく

一歩ずつ。

ご相談とお問合せはは下記フォームよりご連絡下さい。

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